04.
十和田湖
Aomori Towada
さて、4日目をお送りします。
前回のVOQさんの音楽をBGMに、よかったら、どうぞ。▷
青森は縁もあって、大好きで、何度も訪れています。
行くところ行くところ大好きになるのですが、
今回は、愛してやまない十和田湖のことが書きたいです。
言わずと知れた、青森と秋田にまたがる十和田湖は
十和田市の中心地からは離れたところにあります。
八戸からバスで2時間15分、十和田市現代美術館からバスで1時間半ほど。
さて、湖についたなら、遊覧船に乗るまでは、けっして帰らないでくださいね。
子ノ口港、休屋港とふたつの港がありますが、わたしはいつも湖畔に泊まり、
休屋(やすみや)から子の口(ねのくち)に向けて乗ります。
※今年から、休屋〜休屋の周遊1コースのみの運行となるそうです。冬期は休みで、4/16〜11/16の運行です。
休屋はお土産やさんもならび、ひょんなことから、
鳴子系こけしの職人さんの工房を見学できたこともあります。
(最後に行ったときは、もう閉じていらっしゃいました。)
遊覧船に乗ったら、少々寒くてもデッキに出ることをおすすめします。
飛び込みたくなるほど、吸引力のある湖面。
入り江にひびく人魚の歌につられ、海にひきずりこまれる…なんていう人魚伝説がありますが
そんなことが起こりそうな、神秘的な魔力をたたえた湖面はどこまでも澄んでいます。
船内放送によると、湖は流れ込むのではなく、湧水でできていて、
そのため凍らないし、濁らないのだそうです。
水瓶みたいに深い湖の底には、どんな記憶やものが、眠っているのでしょうか。
それだけでうっとりしてしまい、いつまでも船にに乗っていたくなります。
湖畔をふちどる木々は原生林で、様々な木々がならび、素晴らしい緑のグラデーション。
形のコンポジションは可愛らしくもあって、ふだんはシティ派なのに、木々の幹を抱きしめたい衝動にかられます。
さて、くるみの形のようにいりくんだ形の十和田湖は、
遊覧途中にも景色が変化し、飽きることがありません。
見える岩や神社など、見所にまつわる伝説やエピソードを語ってくれる
ノスタルジックな船内放送も旅情です。
50分ほどの遊覧を終え、子ノ口(ねのくち)で下船。
湖の夢からさめて、子の口湖畔食堂にて、奥入瀬ビールや、ソフトクリームなんかで、一休み。
今「食べログ」を見たら、おにぎりセットがありました。
おにぎり好きとしては、次回はこれにトライしなくっちゃ。
はじめて鳩笛と出会ったのも、この食堂内のさびれた売店でした。
Drawing: Hisae Maeda
子の口からつづく奥入瀬渓流の、水の音を聞きながらの散策も素敵で
途中から美術館〜八戸行きバスに乗ることもできます。
十和田湖妄想ツアー、こちらでおしまいです。おつきあいありがとうございました。
次回執筆の山端幸子さんは、前回青森を訪れる際に、ひょんなことから
青森情報を教えていただいたご縁があり、偶然にも十和田市にお住まいです。
次に十和田に行く時は、八甲田にも行きたいな、と思っていたのですが
山端さんが八甲田をご紹介くださるようで、とってもうれしいです。
みなさまも、どうぞお楽しみに!
Mi amas TOHOKU 前田ひさえ (kvina) /イラストレーター
︎05. 青森 八甲田山 Aomori Hakkoda