01.
宮城 塩竈
Miyagi Shiogama
鹽竈神社の長い石段を登ってゆくと満開の桜の花がありました。
はじめて訪れた塩竈は2009年の春でした。

塩竈で…birdo flugasというアートスペースを運営している
彩さんにはじめてお会いしたのはさらに遡ること
1年前夏のカナダはヴァンクーバーの街でした。
カナダのアートスクールを出た彩さんが日本の作家のグループ展を企画してくださり
そこにわたしもおじゃましたというのが出会いでした。
ヴァンクーバーもすばらしくきれいな海が近くにあって光がきれいで、
そのせいか、わたしの頭の中では彩さんのことを、…birdo flugasのことを想うと、
なぜかヴァンクーバーと塩竈の街があわせて浮かびます。
塩竈は港町なので、古くから貿易も盛んで、海外へ出て行ったり、
海外と交流する人も多いのだと教えてくれたのは彩さんのお父様でした。
日本人として初めて江戸時代の末期、
世界一周した人もまた塩竈の人だったそうです。
…birdo flugasというのは「鳥が飛んでいる」という意味のエスペラント語の言葉。
宮沢賢治が銀河鉄道の夜の中でシオーモと呼んだ街。

2012年の冬、空き地や真新しい家がぽつりぽつりとある
塩竈の街へおじゃましました。
…birdo flugasにはピンク色のクリスマスツリーとキャンドルが飾られてあって、
そのまわりにはたくさんの若い人たちが集まっていて、
仮設住宅へ届ける品をみんなで和やかに手作りしている姿がありました。

…birdo flugas鳥が飛ぶようにいつも軽やかで芯の強いこの場所と、
言葉や既成概念にとらわれることなく心からアートを愛する美しくてまぶしい彩さんに、
そして、すばらしくきれいな海が近くにあって光がきれいな塩竈の街、
そこに暮らす人たちに、
会いたくて、いまもまた、うずうずしています。

鹽竈神社の長い石段を登ったら今年もきっと満開の桜の花が見えるはず。
すし哲の美味しいお寿司も食べたいし、
ちょっと足を伸ばしてまた松島のかもめが飛ぶ中船にも乗りたいなあ。
Mi amas TOHOKU 小林エリカ(kvina)/作家・マンガ家
…birdo flugas(ビルドフルーガス)
宮城県塩竈市のアートスペース。
2013年の夏にMi amas TOHOKUでは仙台「海辺の街へ」展と同時開催で
「旅するスノードーム」展を開催させていただきました。

© Kasane Nogawa
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